2025年12月8日
ジェイファーマ株式会社
当社は、進行性胆道がんを対象にしたL型アミノ酸トランスポーター1(LAT1)阻害剤 「ナンブランラト」のグローバル第3相臨床試験の情報が、米国の臨床試験データベース ClinicalTrial.gov* に登録及び公開されましたのでお知らせいたします。
・ClinicalTrials.gov ID NCT07265674
・URL https://clinicaltrials.gov/study/NCT07265674
*ClinicalTrials.gov:米国国立公衆衛生研究所 (NIH)と米国医薬食品局 (FDA) が共同で、米国国立医学図書館 (NLM) を通じて、現在行われている治験及び臨床研究に関する情報を提供しているデータベースです。
【グローバル第3相臨床試験(試験名:Beacon-BTC)】
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本試験は、胆道がん(Biliary Tract Cancer:BTC)患者の方々にとって「灯(beacon)」となることを願い、「Beacon-BTC」と命名しました。
Beacon-BTCでは、治療選択肢が極めて限られている胆道がん2次療法患者を対象に、当社開発品ナンブランラトの有効性および安全性を検証することを目的としています。本試験は、主要評価項目を全生存期間(OS)とし、2つのパートで構成されています。Part Aでは3種類の用法・用量のナンブランラト投与群とPhysician’s Best Choice*(PBC)群の各30例を比較して最適用量を選定し、Part Bでは選定されたナンブランラト群とPBC群の各180例を比較します。
*Physician’s Best Choice:治験に参加する医師が、その時点で承認されている標準治療や慣習的に用いられている治療の中から、患者ごとに最も適切と判断した治療法を選択することを指します。本臨床試験の場合、FOLFOX、FOLFIRI、またはベストサポーティブケアから医師が選択することになります。
【ナンブランラトについて】
ナンブランラトは、当社が新規創製したLAT1選択的阻害剤であり、同作用機序の薬剤として世界で初めて臨床開発が進められている低分子化合物です。医薬品としての承認を取得すれば、ファースト・イン・クラス(疾患に対して新しい作用機序で初めて承認に至る医薬品)の新薬となる可能性があります。当社は2015年より複数の固形がんを対象とした第1相臨床試験を実施し、その成果から進行性胆道がん治療への可能性を見出しました。2018 年からは進行性胆道がんを対象とした第2相臨床試験を実施し、単剤で有用な臨床効果を示すことを明らかにしました*。
ナンブランラトは 2022 年4月に米国食品医薬品局(FDA)よりオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)に指定されました。さらに、2024年9月25日付で、FDAより、ナンブランラトのがん患者様を対象とする臨床試験に関する Investigational New Drug(IND)申請が承認されました。加えて、2025年5月には、商業製造スケールにおけるCMC(化学・製造・品質管理)について、FDAが求める品質基準を満たしていることを確認しております。
*:ナンブランラト国内第II相試験の結果に関する論文
Furuse et al. A Phase II Placebo-Controlled Study of the Effect and Safety of Nanvuranlat in Patients with Advanced Biliary Tract Cancers Previously Treated by Systemic Chemotherapy. Clin Cancer Res. 2024; 30(18):3990-3995.
【ジェイファーマ株式会社について】
ジェイファーマ株式会社は、「SLC トランスポーターの新たな可能性を追求し、アンメット・メディカル・ニーズに応える革新的新薬の開発を通じて、世界中の人々が健康を維持し、希望を持ち続けることに貢献する」を企業理念としています。この理念のもと、SLC トランスポーターのひとつで創業者が発見した LAT1(L型アミノ酸トランスポーター1)に注力し、がんや自己免疫疾患において既存薬では対応できない患者様のニーズに対応しうるLAT1阻害剤の開発を進めております。
ジェイファーマ株式会社の詳細情報は、https://www.j-pharma.comをご覧ください。
【本件に関するお問い合わせ先】
ジェイファーマ株式会社 企画部
TEL:03-6432-4270
https://www.j-pharma.com/contact/